通訳もAIに期待してます
最近、「AIが通訳や翻訳の仕事を奪う」みたいな話、よく聞きます。
通訳として仕事をしていて、まあ、そうだろうなーと思うし、
実はけっこうAI通訳・翻訳に期待してる派だったりします。
AIでよくない?と思う時、けっこうあります
たとえば医療の現場。
「お名前教えてください」「朝ごはん食べましたか?」みたいな、
内容がほぼテンプレのやりとりを訳すだけ、ということも多いです。
こういう場面、AIの得意分野じゃないかなーと思うんですよね。
長年この業界で活躍しておられる方からは、
「通訳はAIじゃ無理!なぜなら〜」という声もよく聞きます。
でもそれって、昔「パソコンなんて家庭に普及しない!」って言ってたワープロ会社の話と、ちょっと似てる気がしてます。
サービスの“当たり外れ”、なくしたくないですか?
「正直、通訳の当たり外れってある…」
そんな声をクライアント側からたまに聞きます。
通訳者のスキルや雰囲気、相性の幅が大きいからこそ起こることなんだと思います。
でもAIなら、ある程度のクオリティを安定して出してくれる。
そう考えると、使う側からしたら安心感は増えるんじゃないかなと感じています。
通訳・翻訳業のこれから
法律やビジネス交渉など、“訳に責任がともなう”仕事は、もうしばらくは人の出番が続くかも。
でもそれ以外の分野では、通訳者に求められるスキルのバランスが変わってくるんじゃないかなと個人的に思います。
具体的には、語学力ガチ勢じゃなくても、伝える力・聴く力に長けている人が活躍する未来、普通にありそう。
たとえば私は今、iPadを持って現場に行っています。
昔なら、専門用語を全部プリントアウトして持っていってたけど、
今はその場で調べられるから、急な変更にも対応できるし、
暗記量は減っても仕事はちゃんとできる。
もちろん基本的な通訳力、語学力と準備は必要だけど、
不足分はテクノロジーが補ってくれてる。
それと同じで、これからは「語学がちょっと苦手」でも、
伝えたい・支えたい気持ちのある人が、AIの力を借りて通訳の現場に入ってきてくれるようになるんじゃないかと期待しています。
通訳って、結局“届ける人”なのかも
通訳=言葉を訳す人、ってイメージがありますが、
それだけじゃ足りない場面もたくさんあります。
たとえば:
- カウンセリングのとき
- 受け止めることが難しい診断や余命宣告を受けるとき
- DVや経済的困窮などの理由でサポートを受ける場面
言葉だけじゃなくて、場の空気ごと揺れているような、そんな場面では、
ただ“人としてそこにいる”通訳が必要になることがあります。
通訳は、ただ言葉を置き換える人じゃない。
人のそばにいて、伝えることで支える人。
私にとって通訳とは、
その場にいるすべての人が「伝えるべき声を持っている」と信じて、そこに立つことです。
言葉が出てこなくても、なんて言っていいかわからなくても、
自信がなくても、
あなたの中にはきっと、伝えたい何かがありますよね。
それを、安心して伝えてください、と応援している。
通訳って、たぶん、そういう存在でもあるんだと思っています。
最後にひとこと
今私がやっている通訳・翻訳の仕事の大部分はAIが得意なところ。
なので、より良い仕事ができるAIがとって変わってくれると、
世の中全体にとってはいいことだと思います。
それまでは、
「あ、いてくれてよかった」って思ってもらえる通訳でいられたらうれしいなと思います。
未来はきっと変わるけど、
言葉の壁がどんどんなくなっていくと、どんな世界になるのか、ちょっと楽しみです。
どんどん変わっていく世界と、一緒に私も変わっていけたらいいなと思っています。
たぶんそのうち、「昔は人が通訳してたんだってさ〜」って言われる日が来る。
フロッピーを使い損ねたあなた、
AI通訳だけになっちゃう前に、
一度、人がいる通訳、試してみませんか?
