ハワイの通訳者が語る:古い日本語のアップデート
【通訳の仕事で気づいた語感の変化】日本語も英語も、アップデートが大事だなと思った話|ハワイで通訳していて感じたこと
この前、ある場面で思わず「痴呆症」って言いかけて、ハッとしました。
ああ、今は「認知症」って言うんだった。しかもだいぶ前から。
でも、わかってるのに、ふっと出てくるのが「昔の言い方」って、ありません?
ネットでは新しい言葉を見かけるけれど…
SNSやニュースサイトでは、たしかに「認知症」や「双極性障害(旧:躁鬱病)」のようなアップデート済みの言葉が普通に使われています。翻訳・通訳の仕事でも、最新の言い回しを扱うことはよくあるし、頭では理解してる。
でも!日常の会話とか、とっさの一言とか、つい気が抜けた瞬間に出てくるのは、10年前の語彙だったりするんですよね。
耳がアップデートされてない問題
新しい言葉は見たことある。
でも、聞いたことはない。
だから、急にしゃべる場面になると、昔の単語が顔を出してくる。
私の場合は、これはもう、「慣れ」よりも「聞いた数」の問題。
つまり、耳にしたことがなければ、口にも出せない。
呼び方ひとつでもう、ぐらぐら
ある会社の社長さんの通訳をしたときの話。
社員同士で「〇〇部長」「△△課長」って呼び合うんじゃなくて、
ぜんぶ「〇〇さん」って呼び合う文化の会社でした。
「うちでは、役職で呼ばず、さん付けでお願いします」って事前に言われて、
「わかりました」って答えたものの、
実際の現場ではやっぱり「〇〇部長…あ、〇〇さん…!」って、
口が、ついてきませんでした。。。
おもてなしの語感でいたいから
私は、人とのやり取りではできるだけ、
“今”の感覚で、相手のノイズにならない語感を選びたいなって思っています。
もちろん、昔の言葉を使ったからってすぐに失礼になるわけじゃないけど、
その言葉に敏感な人や、時代の変化を感じやすい人にとっては、
“ちょっとザラつく表現”になっちゃうかもしれない。
だったら、なるべく滑らかで、丁寧で、おもてなしの言葉選びをしたい。
言葉のアップデートにおいてけぼり感があるとき
社会の言葉や習慣が少しずつ変わっていくとき、
自分の中の辞書はなかなか書き換えられない。
むしろ、書き換えるチャンスがないまま、記憶だけが化石のように残っていく。
在外日本人だからなのか、はたまた年齢なのか。。。
アプリやOSのアップデートのように、ボタン1つで、社会の頭の中もアップデートできたらなぁと思うこの頃です。
